海風の力を最大限に利用

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    2018 10月 09, 09:00 CET

    洋上風力発電は再生可能エネルギーの最も有望な電力供給源の一つですが、なかでも浮体式ウィンドファームに対する関心が高まりつつあります。 これは、浮体式であれば、特に水深の浅い海域が限られている日本などの国々でも、洋上ウィンドファームに使用できる海域が著しく増大する可能性があるためです。 浮体式ウィンドファームは沖合に設置できることから地域社会の目障りになりにくく、また、より強く規則的に吹く海風を捉えることができます。

    10月9日、スウェーデン、ヨーテボリ: 商用の浮体式風力タービンの大半は開発の初期段階にありますが、浮体式洋上風力発電をリードするIdeol社が、先頭を切って商用浮体式風力タービンを市場に投入しようとしています。 最近、同社の高さ62メートルのFloatgen風力タービンが、ナント中央学校のSEM-REV試験場に設置されました。 フランスの大西洋沿岸から20 kmの沖合に設置されたこの風力タービンは、9月18日よりフランスのグリッドに電力を供給しています。

    現在、試験条件下で運転されているこの浮体式風力タービンは、すでに高さ5メートルの波と秒速15メートルの風に耐え、洋上での高性能を実証しています。 フルスケールの設備に拡大されれば、Ideol社の浮体式風車は何百万もの人々に電力を供給できると見込まれています。

    Ideol社の挑戦が始まったのは2010年、Paul de la GuérivièreとPierre Coulombeauの両氏が浮体式風力タービンの概念を探求しようと決意したときです。二人は、海底に固定した基台の上に造る風力タービンの次に来るものは、間違いなく浮体式の風力タービンであると考えました。

    風力タービンの設置可能域を拡大
    浮体式風力タービンの主な利点は、海底への固定据え付けでは限界とされる35~40メートル以上の水深にでも設置できることです。 このような場所では強い海風が一定して吹くため、浮体式風力タービンによる発電もより安定的に行われます。 これは、最終的な電気代の低下につながります。 沿岸部から離れていることから視覚的な悪影響や海洋生物への悪影響といった問題も少なく、解体も固定式ソリューションより浮体式風力タービンの方が簡単です。

    夢を現実に
    二人のエンジニアは夢を実現するためにIdeol社を設立し、フランス、マルセイユの近くに拠点を置きました。 そして、どのようなタービンにも対応できる独自開発の角リングプラットフォームと、プラットフォームの安定性を確保するプラットフォーム中心のダンピングプールに対して特許を取得しました。 同時に、民間エンジニアリングの世界的リーダーであるブイグ社やナント中央学校などを含む7社・組織をパートナーとする欧州コンソーシアムを立ち上げ、欧州連合のFP7プログラム(研究と革新を促進するための第7次フレームワークプログラム)の支援を受けて、フルスケールの試験に着手しました。

    Floatgenの建設はナントに近いサン=ナゼールで行われたと、Ideol社の戦略プロジェクトマネージャー、Serge Gracia氏は語っています。 「サン=ナゼール入りして準備が整うと、この途方もなく興味深い冒険がごく日常的な現実となりました。 誰の胸の中にも、Ideolの浮体式ソリューションの実証試験に誰よりも早く立ち会っているのだ、フランス初のオフショア風力タービンの建設に携わっているのだ、という自負がありました。 同氏はさらに続けます。 「我々は自分たちの仕事に誇りをもって、技術的な難題を克服してきました。 数か月の間に土台を建造して遷移部の開発・作成を行い、試験を実施することができたのです。」

    SKFもFloatgenの実験に参加
    SKFは、Floatgenプロジェクト用に購入されたVestas V80タービンの状態の初度監査を実施するよう、Ideolから委任されました。 フランスのSKFソリューション・ファクトリーのチームがメイン軸受、グリースの品質、発電機の電気系の精査(Bakerアナライザー)に赴きました。 機器(メイン軸受、ギアボックス、発電機)の運動学的連鎖全体を把握できる連続的な振動監視システムを設置して、機器の振動性能を遠隔監視できるようにしました。

    Ideol社はこのほかにも、4基の6 MW風車が設置されたフランス南部のウィンドファームや日本沿岸における商業規模のプロジェクトなど、大規模なプロジェクトを既に進めています。 実際、Ideol社CEOのPaul de la Guérivière氏は次のようにコメントしています。 「2030年までには、地中海沿岸のすぐ沖で、浮体式風力発電による発電量が推定3 GWに達することも見込まれます。これだけあれば、680万人分の電力消費量を賄えます。」 Ideol社と同社のフローターには、未来へ向かう追い風が吹いているようです。


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